【資格】応用情報技術者資格(IPA)はコンサルへの転職に役立つ【2021年】デジタル時代

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今日は、コンサルタントになるために役立つ資格の第二弾をご紹介します。

前回は簿記二級をこちらの記事でご紹介しました。

今回は、応用情報技術者です。

この記事では、応用情報技術者とはどのようなものなのか、なぜ応用情報技術者はコンサルになるために役立つのかについて徹底解説していきます。

応用情報技術者とはどのようなものか

応用情報技術者資格とは、日本の国家試験である情報処理技術者試験の一つです。

情報処理技術者試験

情報処理の促進に関する法律の規定に基づき、経済産業大臣が実施する情報処理に関する業務を行う者の技術の向上に資するため、情報処理に関して必要な知識及び技能を問う、日本の国家試験。

応用情報技術者試験

国家試験である情報処理技術者試験の一区分。対象者像は「高度 IT 人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT 人材としての方向性を確立した者」。情報処理技術者試験制度のスキルレベル3に相当。

簡単にいえば、信頼度の高いIT系の国家試験であり、大学生や新人が取るような基本情報技術者試験(スキルレベル2)よりも難易度が高く、高度情報処理技術者試験(スキルレベル4)よりもジェネラリスト性の高い試験です。

応用情報技術者試験の難易度の必要勉強時間

毎年、春秋の2回試験がありますが、両方合わせて毎年6万人以上が受験しており、合格率は20%前後です。

ただし、ほとんどの人が下位区分の基本情報技術者の合格者か、それなりのシステム開発経験がある人となるため、ゼロから挑戦する場合はそれなりにハードルのある試験といえます。

もともとは2000年までに行われていた第一種情報処理技術者試験、2008年までに行われていたソフトウェア開発技術者試験の後継ですが、ソフトウェア開発技術者試験のときは合格率が15%を切っていましたので、2009年から応用情報技術者となってからは、試験対策がやや簡単になりました。

ソフトウェア開発技術者試験のときには、難しいと言われていた午後Ⅱのアルゴリズム試験が必須であったのに対して、応用情報技術者試験では選択式となり、アルゴリズム試験を回避できるからだといわれています。

必要勉強時間としては、システム開発に関わったことがある人であれば200時間程度といわれています。一方、ソフトウェア開発技術者試験の際には300時間といわれていましたから、同格として扱われる上に難易度が下がったのですからお得といえます

ただ、IT関係に全くの初心者であれば500時間は見ておいたほうがいいと思います。

応用情報技術者試験を取得するためにはどうすればいいか

独学で十分です。

勉強のステップとしては、IT関係に初心者の方は、基本情報技術者試験から取得することをおススメします。

しかし、応用情報技術者試験を取ろうと思う人は、ほとんどがシステムバックグラウンドを持った人だと思いますので、そういう方は基本情報技術者を取るのは時間が勿体ないですから、いきなり応用情報技術者を取りにいきましょう

応用情報技術者試験は、以下の本でほとんどカバーできます。テキストと過去問題集があれば十分です。

しかし、過去問題集は何度も解いて、しっかり頭に叩き込みましょう。テキストの勉強時間が80時間だとすれば、過去問題集の勉強時間は120時間を見ておいてください。

私は迷って両方のテキストを購入して使いましたが、どちらかで良かったと思っています。

「応用情報技術者 合格教本」のほうが情報量が多かったので、私はこちらの方が好みですが、「キタミ式」に比べるとイラストなども少なく、人によっては覚えにくい気もしました。

とはいえ、どちらも十分な内容なので、どちらか一方を買えば大丈夫です。

イメージなどの分かりやすさを重視する人は「キタミ式」、とにかく情報量を重視する人は「応用情報技術者 合格教本」といったところだと思います。

そして過去問題集はこちらで十分です。

応用情報技術者は実用性、就職アピール、コスパがともに良い

ここからが本題です。応用情報技術者試験を取るべき理由をお伝えします。

応用情報技術者試験は実用性がとても高い

10年前に大前研一さんが、これからの時代は「英語・会計・IT」の三種の神器を身につける必要があると言いましたが、この3つが重要であることは、現在でも変わっていないと思います。

そして、コンサルタントとして必要なITスキルとしては、この応用情報技術者試験の知識が最低でも必要です。

この下の基本情報技術者試験では、具体的なアプリやデータベースやネットワークの基礎知識としては薄すぎるため、コンサルティングの現場ではほとんど使えないのです。

コンサルティングの現場では、戦略のみならずデジタルやオペレーション改善の案件が多くなっているため、経営層のみならず、ミドルマネジメントとの仕事がとても多いです。

そのうちデジタル案件では、システム部のマネジメントともディスカッションをする機会が多いですが、彼らはシステムのプロであるため、基本情報技術者試験のレベルでは太刀打ちできなくなってしまいます。その点、応用情報技術者試験のレベルであれば、ある程度、マネジメント層とも会話は成り立ちます。(実際には、教科書レベルではないもっと込み入った知見が必要ですが、基礎レベルとしては応用情報技術者試験の内容で十分です)

また、最近では試験内容にディープラーニングの基礎であるニューラルネットワークも含まれていました。試験内容も時代に合わせて年々アップデートされていますので、デジタル時代でも廃れない資格といえます。

応用情報技術者試験は就職・転職アピールになりやすい

これは実用性の裏返しでもありますが、コンサルティングの現場で使いやすい資格なので、応用情報技術者の資格を持っている人は、採用しやすいです。

私もコンサルティング業界の中の人なので、採用に携わる機会もあるのですが、基本情報技術者試験レベルではシステムが分かる人とは考えないことが多いです。

デジタル案件に関わってもらうことを想定した採用の場合、もし現場経験がないのであれば、最低でも応用情報技術者試験は持っていてほしいなと思います。

応用情報技術者試験はコスパがよい

コスパとしては、簿記二級に匹敵するくらい、この試験も十分コスパは良いです。

特に、コンサルタントに転職するにあたり、応用情報技術者試験を取得しようと考える人は、もともとシステムバックグラウンドがある方がほとんどなので、トータルの勉強時間は200時間で十分です。

このように、応用情報技術者試験は、実用性、就職・転職アピール、コスパの面でとても良い資格なのです。是非皆さん、コンサルタントになる前に取得を検討してみてください。