【ミニマリズム】引き算の美学とは

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ここ数年、断捨離やこんまりさんの片づけ(こちらの記事で詳しく紹介)をはじめとして、モノを捨てて本当の自分に気づくというカルチャーが流行っています。

ミニマリストなども登場し、ほとんどモノを持っていない生活スタイルがテレビや雑誌で紹介され、話題になったりもしています。

たしかに、最近よく聞くよね。服は3着しかもってないとか。やりすぎじゃないかと思うけど・・・

こうしたブームというのは、その時々のニーズによって生み出されていますが、なぜ今、こうしたミニマリズムがブームなのでしょうか。

今日はそれを解説していきたいと思います。

孤独を感じやすくなった現代

皆さん、ここ最近、メンタルが一段と疲れやすくなったと思いませんか。

ひと昔前まで、日本ではある種の王道パターンというものがありました。それは、地域や会社にしっかりと根付いて、定年や死ぬまでそのコミュニティで生きていくというものです。

それが2つの要因で変わってきているのです。

1つはバブル崩壊とそこから失われた30年です。それまでの経済成長から一変し、先進国で日本は飛びぬけて経済が伸びなくなりました。この状況が「会社で一生安泰」という保証を奪い、年次が上がっても給料が増えない、定年まで雇用が保証されないという状況になってしまったのです。

会社に所属することが一つのアイデンティティであった時代は終わりを告げ、人は自分の人生を主体的に設計せねばならなくなったのです。

もう1つはインターネットの普及です。インターネットは、情報の非対称性の格差を無くすだけでなく、SNSなどを通して好きなモノにだけに囲まれる手段を与えました。しかしその一方で、表面的なコミュニケーションを爆発的に増やし、リアルのコミュニケーションを減らしていったのです。

地域や会社といったリアルなコミュニティでの人付き合いが減って人々は守られているという感覚がなくなり、強い孤独を感じるようになったのです。

現代に必要とされるミニマリズムの考え方

現代のこうした状況は、人類にとって未だかつて経験したことのないものです。

ですので、どういう生き方をすれば現代の孤独に対処できるかということについては、これが正解だというものがありません。

よって、今日は、そのヒントの1つになりえる考え方であるミニマリズムをお伝えしたいと思います。

ミニマリズムとは、簡単に言えば、自分に貼りついた余計なモノを捨てて、本当に必要なものを見つめ直すということです。

ミニマリズムは、完成度を追求するために、装飾的趣向を凝らすのではなく、むしろそれらを必要最小限まで省略する表現スタイル。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ミニマリズムは最小限主義と訳されるように、その対象にとって本当に必要なモノを最低限にまで抑えることで、その本質的な美しさを見出すということです。

最近ではそこから転じて、人の生き方として、見栄や物欲を満たすだけの「無駄な」ものは捨てて、自分が本質的に必要で素敵だと思うものだけを残すという解釈になっています。

そしてこの価値観は、自分の人生を設計する上での拠り所を見つけ出し、地域や会社といった帰属先を失ったアイデンティティを復活させることに一役買ってくれるのです。

ミニマリズムは引き算の美学

現代の人々は、基本、足し算の考え方です。

手に入れた資産、地位といったものをどんどんと自分に加えていって、それをキープするために生きています。

しかし、そうしたキープする対象は、本当に欲しかったものでしょうか。

本当にやりたかったことの付属として、または本当にやりたかったことの代わりに手に入れたものが多いはずです。

では、なぜそれらをキープするのでしょうか。それは煩悩に立脚しています。

ミニマリズムというのは、煩悩で増やしていったものをロジカルに整理していく方法論です。自分にこびりついてた余計なもの外して、自分が本質的に必要で素敵だと思う価値観だけを残すという引き算の美学なのです。

そして、残ったものに集中して、自分の人生を設計していくのです。もちろん、その他のことをいきなりは捨てられないかもしれませんが、自分が大切にすべき価値観さえ明確になれば、追いかけるべき目標が定まりますので、そこに自分の時間を費やしていくということです。

そして、残ったものこそが自分が自信を持って拠り所とすべきアイデンティティなのです。地域や会社が拠り所にならないのであれば、行き着く先は結局、自分が本当に好きなことというわけです。

仏教の考え方にみられるミニマリズム

ミニマリズムは仏教の考え方に繋がります。

仏教では、自己中心の考え、それにもとづく事物への執着から煩悩が生まれるとしています。その煩悩は、欲と怒りと無知に分けられます。

そして、ミニマリズムは、見栄や物欲を満たすだけの「無駄な」ものは捨てて、自分が本質的に必要で素敵だと思うものだけを残すということですから、つまりは余計な欲を捨てるという仏教の考え方に倣らうことになるのです。

人の欲求は果てしないため、それを追っていても実は永遠に幸せにはなれないのです。

ミニマリズムの始め方

まず、自分が多くの時間を費やしているもの、つまり仕事、モノ、人間関係などで素敵だなと思わないもの、こんまり流に言えば、ときめかないものを選ぶのです。

ときめかない仕事、ときめかないモノ、ときめかない人間関係を整理してみましょう。

これらを捨てるといっているわけではありません。整理して、まずはときめかないということを自分で認識するということです。

新しいことへのチャレンジが怖いというだけで続けている仕事、他人への見栄だけでもっているモノ、承認欲求だけでやっているSNS、本当は嫌いだけど仲間外れになりたくないから仕方なく付き合っている人たち、こうしたときめかないものから、少しずつ距離を取って、最後はサヨナラするのです。

サヨナラの過程で、不安だったり、もったいないと思ったりすることはあるでしょう。

しかし、このままときめかないものを持ち続けていけば、最終的に後悔するのは自分自身だと気づくべきです。

これは経験談ですが、見栄や物欲を満たすだけの「無駄な」ものを捨て、自分が本質的に必要で素敵だと思うものを認識し、そこに時間を費やすことができる人生は最高です。

まずは、くだらない人付き合いとか、こちらにも書きましたが他人の承認欲求が含まれた情報から自分を遠ざけてみてください。

そして、自分がときめくものをノートに書き出してみてください。

ここでは、ときめくものを捨てないように注意しましょう。わたしは、ときめくものが離れていきとても後悔した経験があります。

幸せになるためには、本当に自分が好きな関心事と向き合い、他人の目を気にせずに生きることが重要です。

ミニマリズムとは、本当の幸せを手に入れる手段そのものなのです。