コンサルティング会社の就職人気と質と給与の変化

コンサルティング会社で働くコンサルタントは、厳しい競争環境に身を置き、成果が認められれば高い報酬を得られるというイメージがありますよね。

10年前までは、そのようなイメージ通りでしたが、実はここ最近、大きく変わっています。

この記事では、コンサルティング会社に就職、転職しようと検討している方向けに、最近のコンサルティング会社の就職人気と給料について分かりやすくお伝えします。

コンサルティング会社はふつうの会社になった

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総合系といわれる大規模コンサルティング会社を中心に、業容が拡大するにつれて、端的に言ってしまえば、コンサルティング会社は”ふつうの会社”になってきています。

たとえば、10年前までは、アップオアアウト(昇進するか、解雇されるか)の文化であり、会社は必要最低限しか面倒を見ず自分のことは自分で律して、残業もいとわず必死で修業して早く一人前になるというものでした。

入ってきたばかりの社員に対しても教育やケアを特別に行うということもなく、仕事の中で先輩の背中を見ながら、無我夢中でもがいて這い上がってくることを求められました。

そしてそれが自分で出来ないものは、コンサルに向いていないということで、自ら去っていくということが当たり前という環境です。

しかし、近年は、そのような環境は大きく変わり、アップオアステイ(昇進するか、そのままか)の文化であり、会社は従業員を大切にしてスタッフは定時で帰ることも全く珍しくないという文化に変わってきています。

新卒や中途入社へのケアは以前と比べて大きく改善され、教育やケアにかける時間も増えてきています。

コンサルへの就職人気が高いので社員の質を維持できている

当然ながら、そのような変化があれば、成長が遅い社員が残り続けてしまうことになるため、以前と比べれば社員の質は当然下がっていってしまうということになります。

実際、社員の質は、少しずつ下がっていると言われています。これは肌感覚ではありますが、昔からコンサルタントをやっている人は、多くが感じていることです。

一方、劇的なほどの低下は生じていません。その裏には、コンサルティング会社の就職人気というものがあります。昔よりも優秀な人材が集まりやすいのです。

昔は、就職人気ランキングにコンサルティング会社などは全く入っていませんでした。それが今は、マスコミや銀行や大手商社に並ぶ人気職種になっています。

以前は銀行や商社に流れていた人材が、コンサルティング会社に入ってきており、アップオアアウトからアップオアステイに変わったとしても、社員の質はギリギリ保てている状態といえます。

社員の質が維持できているので昔と同じく高給を維持できている

では、給与水準はどうでしょうか。

結局、コンサルティングの売り物は製品ではなく人です。よって、結局は社員の質に給料は左右されます。

昔と比べて社員の質はそこまで変わっていないと書きました。したがって、給料体系は昔の維持できているというのが現状です。

どのくらい給料をもらえるのかについては、Openworkなどを見るとよいでしょう。かなりリアルな金額が書かれています。一言いえるのは、他の業種よりも給与水準は高いということです。特に、シニアマネージャクラスになれば高給取りといえるでしょう。

高い給与水準を維持できるかはテクノロジ領域にかかっている

いまのところコンサルの就職人気が続いていますが、今後、AI等のテクノロジが台頭していくことで、就職人気の主流が変わっていくと思われます。

そのとき、コンサルティング会社がどのような立ち位置を確保できているかが重要です。

もし、新しい時代での立ち位置をコンサルティング会社が見出せなかった場合、当然ながら、コンサルティング会社の給与水準は下がっていくことになるでしょう。

では、いつ、テクノロジ領域に集中すべきなのかですが、それは2019年という景気の良い今のうちにしなければなりません。景気が悪くなってからでは遅いでしょう。

皆さんがこれからコンサルティング会社に就職、転職を考えている場合は、テクノロジ領域で未来が明るいコンサルティング会社を見極めることをおススメします。