情に流されない、他人に振り回されない人の生き方【30歳を超えたら人生残りわずか!】自分のやりたいことをやる

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今日は、30歳を超えたら、周囲に振り回されず、自分の人生を歩む必要があるというお話をします。

そんなことは言われるまでもないような。。。

頭ではわかっていても、なかなか行動できないのではないでしょうか。

もしそうなら、それは真の意味ではわかっていないのだと思います。

歳を重ねるごとに、時間は、お金よりも価値があるようになっていきます。

死ぬ間際になって、周囲の人に振り回されていた自分、やりたいことをやってこなかった自分を悔いるぐらいなら、思い切って自分のために時間を使ってもよいはずです。

そのためには、孤独を受け入れて、感情を排除して合理的に考える力が必要なのですが、順を追って説明していきたいと思います。

それでは、情に流されず、他人に振り回されない生き方を紹介していきましょう!

時間はお金よりも大切だという真実に多くの人は死の直前まで気づかない

時は金なりという言葉がありますが、30歳、40歳、50歳と人生を重ねていくと、時は金よりも重要です。

莫大な資産を残しても、あと数年しか生きられないとしたら、そのお金にはほとんど価値を感じないでしょう。

自分のために時間を使うことの重要性を教えてくれるエピソードとして面白い話があります。

人の死を看取ってきた看護師によると、死に直面している人が最も口にする人生の後悔は「もっと自分のために時間を使えばよかった」だそうです。

私たちは普段、自分に残された貴重な時間を意識することはありません。

しかし、死に直面すると、自分の時間がそれほど残されていないことを初めて自覚することになります。

そうしたとき人は、世間体を気にして自分のやりたいことを主体的に選択してこなかった自分、周囲の人の期待に応えるために時間を使ってしまった自分にはじめて後悔するのです。

他人の人生を生きるのか、それとも自分のやりたいことに誇りをもって生きていくのか。

年を取れば取るほど、お金は増えていく一方で、人生の残りの時間は減っていきます。つまり、時間の価値というのは、年を取るごとに高まっていくということです。

もし、病に伏せている80歳の大富豪がいて、健康な身体で1年間の時間を買えるとするならば、何億円を出しても買いたがるでしょう。それほど時間は貴重なのです。

周囲の人の期待に応えていても、わたしたちは自分の価値を最大化できない

こういう話をすると、周囲の人の期待に応えることで、人は世間に貢献しているのだという反論がよくあります。

もちろん、そうした側面もあるでしょうが、自分のやりたいことをやることのほうが、実際は、世間への貢献を最大化させるのです。

周囲の人の期待に応えるほうがよいという言い草は、あなたにそう思わせるほうが周囲の人にとって都合が良いことを考えると、詭弁ですらあります。

世界に最も貢献する方法は、周囲の人の期待に応えていても見つからないことは、世界の有名な偉人をみればわかります。

たとえば、トーマス・エジソンに電気を発明したのは、周囲の人が彼に頼んだからなのでしょうか。

アインシュタインが宇宙の謎を解明したのは、周囲の人が彼に頼んだからなのでしょうか。

ビル・ゲイツがWindowsを開発したのは、周囲の人が彼に頼んだからなのでしょうか。

そんなわけはありません。

これらの偉人による偉業は、自らが強く興味を持った理想に対して強い意志と努力で実現していった結果です。

つまり、周囲の人の期待に応えていても、自分の大切な時間を削るだけで、そこに強い意志や努力は生まれません。したがって、本当の意味で自分の世間への貢献や価値を最大化することはできないのです。

スティーブ・ジョブズも同じような趣旨で他人の期待に応えるだけの愚かさを説いています。

「顧客が望むモノを提供しろ」という人もいる。だが、私の考えは違う。顧客が今後、何を望むようになるのか、それを顧客本人よりも早くつかむのが我々の仕事なんだ。ヘンリー・フォードも似たようなことを言ったらしい。「なにが欲しいかと顧客に尋ねていたら、『足が速い馬』といわれたはずだ」って。人々はみんな、実際に”それ”を見るまで、”それ”が欲しいかなんてわからないものなんだ。だから私は、市場調査に頼らない。私達の仕事は、歴史のページにまだ書かれていないことを読み取ることなんだ。

人は、周囲に反応しすぎており、無駄な悩みを抱えすぎている

周囲の人は本人が悪気がないままに、あなたを上手く思い通りに動かしたいと思っています。

それは当たり前のことです。人間社会というのは持ちつ持たれつであり、お互いが相互に作用しあって生きているからです。

しかし、影響を強く受けている、または一方的に受けていることは問題です。

周囲の影響を受けることで、人はどうでもよいことに悩むハメになってしまうからです。

周囲の人が、あなたにとっては何か気に食わないことをしているとき、放っておけばよいのに、必死に批判したり、あれこれと悩んだりする人がいます。

また、周囲の人から聞いた話(真実か嘘かに問わず)によって悩んでみたり、調べてみたり、色々とエネルギーを消費している人もいます。

このような周囲の人へのネガティブな反応というのは、周囲の人の期待に応えることと本質的には同じです。

つまり、周囲に反応して無駄な悩みに時間を使いすぎているということです。

こちらの記事にも書いたとおり、人は、一日に判断できる量というものはほぼ決まっています。そのキャパシティーをいかに有意義な判断に使うかは、人生を豊かにする重要なポイントだといっても過言ではありません。

百歩譲って、若いうちであれば、とにかく何でも食らいついてスキルを向上していくというやり方はけっこうです。しかし、30代、40代、ましてや50代にもなって、残りの人生の時間が減っていっているにもかかわらず、周囲に振り回されていてはダメです。

少なくとも30代後半からは、基本的には、周囲の人の期待には、自分のやりたいことと違っていれば、応えなくてよいです。そして、周囲の人のやることや言うことは、放っておいてよいはずです。

さすがに無視はできないという人は、疑う技術であるクリティカルシンキングを身につけてほしいです。

クリティカルシンキングとは、情報を鵜吞みにせず、前提を疑い「本当にこれで正しいのか」と考える技術です。

そもそも日本人はクリティカルシンキングが弱すぎます。OECDの調査において「教師が生徒のクリティカルシンキングを教えることができるか」という問いに日本がダントツの最下位になったのは久しからずです。

日本人は、そもそも教育の段階から、前提を疑う知的訓練では真っ当な教育を得られず、協調と調和を重んじた教育が行われているということです(その点は、こちらの記事で失敗の本質で語ったことと同じです)。

クリティカルシンキングは、複雑化して答えがないこれからの社会を生き抜くために、最も重要になってくるスキルだというのに、とても不安な結果です。これでは、周囲の人の情報に振り回されるのも当然かもしれません。

人は自ら孤独を受け入れることで、自分で考えて自分で判断する能力が身につく

それでは、周囲の人の期待に応えることをやめて、周囲から影響さえ受けないようにするには、どういう心構えが必要になるでしょうか。

それは、意外に単純です。孤独を受け入れるということです。

孤独というとすごく怖い表現に聞こえるかもしれませんが、他者に必要以上に寄りかからないということですから、つまり自立と同じです。

孤独を受け入れて自立をすることで、どうすればいいかを他者に委ねるのではなく、自分で考えて自分で判断する能力が身につくのです。

心理学者であり哲学者のエーリッヒ・フロムは著書「自由からの逃走」で、人は孤独に耐えられず自らの自由を捨ててまで他者への従属の道を選ぶ傾向があるといいました。

それほど孤独というものは、人によっては受け入れがたいものなのでしょう。

しかし、その孤独と向き合わなければ、一生、周囲の人に振り回されっぱなしになり、そして死にゆくときに「もっと自分のために時間を使えばよかった」と後悔するわけです。

こちらの記事にも書きましたが、まずはスマホの時間を減らすことも重要です。スマホなどは、いかにして人に時間を使わせるかを考えて設計されていますので、まずはそこから孤独になることを練習してもよいと思います。

残りの人生を有意義に過ごしたかったら、自分ととことん向き合い、自分が何をやりたいのか、自分の心に問うてください。

もしかしたら、ただ実行できないだけで、最初から答えは出ているかもしれません。人は自分のやりたいことは本能的にわかっているともいわれます。

同時に、人はやらない理由をつくる天才です。やらない理由を見つけるのではなく、そういう心の柵は一旦無しにして、深く時間をかけて考えてみて、決断したら行動してください。

合理的に考えて出た結論に沿っていれば、無用な悩み事はなくなる

周囲の人からの影響を排除し、孤独にも耐えて自立する必要性をお話しました。次に、自分に向き合って「自分が何をやりたいのか」を考える技術をお話します。

自分が何をやりたいのか、おそらく簡単には答えが見つからないでしょう。そういう方にアドバイスがあります。それは、感情を排除して合理的に決断する、です。

周囲から影響を受けやすいタイプは、MBTI的には外向型または感情型の人で、その両方を持ち合わせている人はとても影響を受けやすいでしょう(MBTIについてはこちらの記事を参考にしてください)。

自分自身ではなく周囲に意識が向いている傾向が強く、結論を出すときに合理性よりも感情を優先する傾向にあるタイプだからです。

特にこうした方たちにおススメですが、そうでない方にもおススメです。感情を排除して合理的に決断するというのは、悩みを解決するためには非常に強力なツールとなります。

合理的に考えるということについて、どういうことなのかを明確にしたいと思います。

合理的の反対は、感情的です。

合理的になろうとせずとも、感情さえ排除できれば、自ずと合理的な判断となります。合理性を志向しながらそれができない人は、間違いなく自分の感情に流されているからできないのです。

自分が何かの判断に迷ったときに、全く同じ悩みを赤の他人が抱えていて、それに対して冷静で頭の良い人がどのようにアドバイスするかを考えてみてください。

感情は、大脳辺縁系からの指示であり、論理は前頭前野からの指示です。感情的なことは人間力であり共感するということですが、合理的なことは思考力であり疑ってかかるということです。

大事なことほど、いかに感情を排除して、長期的な視野から合理的に答えを導きだせるか、これがとても重要です。

以下の表をみてください。左に自分がいる場合は、右のやり方に近づけましょう。そうすれば自分のやりたいことは見つかります。

周囲の影響を受けやすい人周囲の影響を受けない人
姿勢依存している自立している
責任他人のせいにする自分に責任を持つ
時間誰かと一緒にいたい一人の時間は大切
関係嫌われるのは怖い君子の交わりは淡きこと水の如し
感情好きな人には親切誰に対しても公平
特技共感力なら任せて思考力なら任せて
結果自分の人生に悩む自分の人生に満足

あとは、強い意志と努力さえあれば、あなたが死ぬ間際に後悔することはなくなるでしょう。強い意志と努力は、こちらの記事で自助論から学べます。