現代のように不確実性の高い社会では「好奇心」が大切です。
皆さんは、不確実性の高い世の中において、有利に生きていきたいと思いませんか。
今日は、なぜ現代は不確実性が高くなっているのか、不確実性が高い社会で成功するためにはなぜ好奇心が必要なのかを説明していきたいと思います。
現代は明治維新に匹敵する不確実性の高い時代
現代は「明治維新」に匹敵する不確実性の高い社会です。なぜなら、その時代と色々なことが似ているからです。
まず「明治維新」では、江戸幕府衰退、黒船到来、大政奉還といった激動の流れの中で、これまでの封建社会での経済から欧米の資本主義へ変わっていく時代でした。
この頃は、これまでの農業中心の社会から、急速な近代化の波が訪れており、わずか20年で鉄道、電話、郵便、生糸などの大量生産が始まった時代です。
これまでの封建社会であった関所や宿駅などの組織は廃止されていき、渋沢栄一(500以上の会社設立に関わったとされる優秀な実業家)たちが資本主義に基づく工業化を推進していきました。
当時の人々からすれば、急激な近代化を目指す明治政府の描く社会というのは、これまでの封建社会を否定して新しいものを取り入れていく不確実性の高い社会だったと思います。
そして、現代。昭和にあった右肩上がりの成長は失われ、成長を続けるアメリカや新たに台頭してきた中国・インドの後塵を拝し、平成は失われた30年となりました。
そのままゆっくりと「今まで通り」を続けることができるなら問題ないと感じる人もいるかもしれませんが、「今まで通り」を続けられる保証さえ無くなってきました。
トヨタを始めとした大手企業から「終身雇用は守れない」といった発言も出始めており、大手銀行でも人員整理が進んできています。大手でこういう状況ですから、ふつうの大企業や中小企業では、もっと早くに「今まで通り」は保証されなくなるでしょう。まずは退職金がなくなり、税金の負担も増え、スキルがないまま50代でリストラということも十分にありえるわけです。
現代社会の私たちは、明治維新の際に封建社会を否定され、近代化の波によって生き方を変えざるを得なかった当時の武士、農民と似ているのです。私たちは、もっと真剣に、今の時代が不確実性の高い社会であると認識しなければならないのです。
成功する人と成功しない人の違いは「好奇心」の一択
こうした不確実性の高い社会では、好奇心がなければ成功しません。実はこれは歴史が証明していることです。
明治維新の際、好奇心において右に出る者はいないとまで言われた近代日本の産業経済の礎を築いた渋沢栄一から言葉を借りましょう。有名な「論語と算盤」もご紹介しておきます。
もうこれで満足だという時は、すなわち衰える時である。
そもそも多能は聖人の本色ではないとしても、多能なるくらいの種々の経験ある人にあらざれば真正の聖人となり得ざるべし。
渋沢栄一
そして、明治時代とともに時代の騒乱期にあった戦後の実業家のうち、ソニーの盛田の言葉も載せておきます。こちらもソニー盛田の本をご紹介しておきます。
「欲がない人間」「好奇心のない人間」に用はない。
盛田昭夫
歴史を振り返れば、時代の節目には、このような好奇心旺盛な人こそが失敗をしながら行動していくことで成功を収めていったわけです。
そして、多動力という言葉で好奇心を表現している堀江貴文さんの本もご紹介しておきましょう。
成長を妨げるものは、いつだって心地よさです。心地よいゾーンから抜け出して、挑戦する喜びを味わいましょう。
行動力に関しては、ソフトバンクの孫正義さんから以下の言葉をいただきましょう。これは、ソフトバンクが行うことにいつも外から評論だけしている人に放った皮肉です。
理想論をいくら言ったって、そんなの誰だって気づいてるんだから、言うだけなら簡単です!行動して、実現するのがどれだけ難しいか。頭が引きちぎれる考えても、ライバルだって同じように考えて真似っこし合ってるんだから。誰よりも早く動いて、ちぎれるほど考えて、負けて、最後に勝つということです。
孫正義
成功という意味では、重要要素である「サードドア」にも触れておきましょう。
詳細はこちらの記事にしましたが、こうしたサードドアを見つけられる人というのも、好奇心のある人です。
それでも好奇心が湧かない人へ
こちらの記事に好奇心の回復方法を書いていますが、いますぐに好奇心がなくても心配する必要はありません。
哲学者のパンセは、以下のような言葉を残しています。
人というのは安息の中にしか幸福はないことを知っているのに、じっとしていると忍び寄るみじめな気持ち(不幸や死など)を忘れるために、気晴らしや騒ぎを求め続ける
つまり、人というのは、放っておいても気晴らしや騒ぎを求めてしまうものなのです。好奇心は自ずと生まれるものですから、ゆっくりと待ちましょう。
そして、すべてのことには順序がありますから、いきなりビジネスでの好奇心を持とうとするのではなく、たとえば前から気になっていた漫画を読んでみたり、旅行を計画してみたり、習い事を始めたりといった小さなことから自分の好奇心を起こしてあげるところから始めてみましょう。
好奇心は、筋肉と同じで一朝一夕で鍛えられるものではありません。日々の行いで少しずつ鍛えられていくものです。
好奇心があれば、人生は豊かになる。すぐ行動。
好奇心が少しでも自分の中で生まれたら、チャンスが来たと思って即行動してみてください。
頭では行動したほうがいいと思いつつ、どうしても行動できないときというのは、真にその理屈が言語化できていないときです。簡単にいえば、その理屈に対して「なぜ?」が不足しているのです。
好奇心をもって行動する必要性をさらに細かくみていき、自分にとっての優先順位を明らかにすることで、自ずと行動すべき理由が見えてきます。あとは、多少の勇気を持って最初の一歩を踏み出すのです。
そもそも、人の人生が好転するキッカケは、最良の仲間に「たまたま」出会うことができたからというのが大きいはずです。この「たまたま」であったことに気づくのは大事で、「たまたま」を作り出すには色々と出会いを作る以外にないのです。
星の数ほど存在する他人の中に、将来の最良の仲間がきっといるでしょう。
また、奇抜なこと言い出したなぁ