人が幸せを感じるとき、必ず、脳内の神経伝達物質が関係しています。
それらは「セロトニン」「ドーパミン」「エンドルフィン」と呼ばれている物質で、これらの神経伝達物質は、心身を整えることを助け、人に幸福感を感じさせてくれる働きがあります。
今日は、これらの神経伝達物質がどのようなときに分泌し、どのような効果があるのかを学んでいきましょう。
もっと幸せになりたいと思っている方は、是非、この記事を読んでいただきたいと思います。
精神を安定させるセロトニン
セロトニンは、リラックスしているときに分泌する物質で、以下の状態のときに分泌されます。
- 好きな人とゆっくりしているとき
- 睡眠を十分とったとき
- 深呼吸をしたとき
- 太陽をあびているとき
- 赤みの魚、肉、乳製品、大豆製品を食べたとき
これらを見ていただくと分かる通り、セロトニンは太陽を浴びたり、深呼吸したりと、”生きている”感覚ととても近しい物質です。
精神安定の効果があり、現代人が不足している物質だと言われています。
意欲を出させるドーパミン
ドーパミンは、自分の存在意義を見出したときに分泌する物質で、以下の状態のときに分泌されます。
- 目標を達成したとき
- 感動したとき
- 感謝や称賛を受けたとき
- おいしい食事を食べたとき
これらを見ていただくと分かる通り、ドーパミンは、目標達成や感謝といった”自分の存在意義”を感じたときに得られます。
人にやる気を出させる効果があり、人間の行動に大きく影響を与えるとともに、人間らしい幸せを得る上で最も重要な物質だと言われています。
ストレスから解放するエンドルフィン
エンドルフィンは、楽しいことをしたときに分泌する物質で、以下の状態のときに分泌されます。
- 好きな事、楽しい事をしたとき
- 性行為をしたとき
- 高カロリーの食事を取ったとき
- (スポーツやギャンブルで)勝ったとき
- 熱いお風呂に入ったとき
これらを見ていただくと分かる通り、エンドルフィンは脳内麻薬とさえ言われる物質で、享楽的な行為をしたときに感じる物質です。
ストレス解消に効果がある一方で、この物質の言いなりになってしまうと、堕落的な生活に浸ってしまうため、危険な物質ともいえます。
ストレス社会においてパチンコなどが流行るのも、身体がこの物質を求めているからに他なりません。
また、変わった効能として、エンドルフィンが分泌されるとα波も出るといいます。α波はひらめきや勉強などをサポートするものです。
アドレナリンは入らないの?
世間一般ではよく、「アドレナリンが出て興奮した」といったようなことを言う人がいるかと思います。
しかし、アドレナリンとは、身体にとってけっして良いものではありません。
アドレナリンは、交感神経が興奮して「闘争か逃走か」といった危機的な状況のときに分泌される物質です。
危機が迫ったとき、身体に緊急対応させるために筋肉の収縮力を向上させる物質であり、たしかに生きていくためには必要なものです。
しかし、普段の生活の中でこれを大量に出していることは、身体にストレスをかけているだけで、身体にとっては良くないことなのです。
また、アドレナリンと対になる物質で、ノルアドレナリンというものがありますが、こちらも同様に身体とって良いものではありません。
皆さん、アドレナリンの出しすぎには、注意しましょう。