【総合系コンサル→監査系のBig4】Deloitte、 PwC、KPMG、EYとはどんな会社なのか

Photo by Samson on Unsplash

総合系コンサルティング会社とは、戦略策定から業務改善及びテクノロジ導入などの実行支援まで行うコンサルティング会社です。具体的には、以下のような会社があります。

  • デロイトトーマツコンサルティング
  • PwCコンサルティング
  • KPMGコンサルティング
  • EYアドバイザリーアンドコンサルティング
  • アビームコンサルティング
  • 日立コンサルティング
  • クニエ
  • シグマシクス

戦略系や総合系、総研系についての詳しい分類は、こちらの記事を参照してください。

今日は、その総合系コンサルのうち、Big4であったり監査法人系といわれるデロイト、PwC、KPMG、EYについて詳しくみていきます。

昨今では、東大・京大・早慶の就職希望ランキングで上位に入っているコンサルティングファーム。特に総合系は、戦略系と比べて大量採用をしており、その中でもBig4はグローバルで活躍しているいます。それでは、詳しく見ていきましょう。

グローバルでは超ビッグネーム

まず、総合系の中でBig4と言われている監査法人系のコンサルであるデロイト、PwC、KPMG、EYは、グローバルではとても知名度のあるブランドです。たとえばアメリカの就職ランキングにおいて10位以内に入るような会社です。

source:Universum, 「Business Insider」より

Big4は、もともとは会計士たちが所属する監査業務から始まった会計事務所であり、数々の統合を繰り返しながら、最終的にこの4つに収れんされてきました。

そして、20世紀後半に入り、監査が飽和状態となってきたため、新たにビジネスとしてコンサルティングを手掛けるようになったのです。その後、エンロン事件などを挟みながら、今では、監査業務を超えるほどコンサルティング業務が大きくなっています。

これらの会社の社風を理解する上で、この監査業務が日本リージョンのグループに存在しているというのは、とても重要なことです。

監査法人のグループ会社という立ち位置

まず、グループ会社とはいえ、監査法人と同じグループとなりますので、業務を推進する上では、とても倫理観を伴った行動が要求されます。

監査業務を実施している会社がグループ内にあるということで、インサイダーなども気を付ける必要があることから、株式の売買などが原則禁止されているファームもあります。

また、企業として、たとえばベンチャーに投資をしたり、M&Aをしたりといった他社に資本を入れたり、ジョイントベンチャーを作ったりすることにも非常に慎重という面もあります。

そのため、競合である独立系のコンサル会社と比較すると、リスクテイカーというイメージはあまりありません

一方で、監査法人がグループ会社にいるため、独立系のコンサル会社と比べても、会計に関しては非常にケイパビリティがあり、さらにリスク管理といったコンサバティブな業務にも強いといえます。

戦略案件よりは、圧倒的に実行フェーズの案件が多い

デロイト、PwC、KPMG、EYは、戦略案件も担っていますが、圧倒的に実行フェーズの案件が多いです。何かといえば、オペレーション改善であったり、デジタルトランスフォーメーションといった案件が中心となっています。

なぜ、実行フェーズの案件が多いのかといえば、こちらの記事にもありますが、やはり総合系コンサルティングのビジネスの規模が大きいことが理由の一つです。

戦略立案といった仕事では、多くて3~4人のチームで三ヶ月程度で完了してしまうため、規模が小さく、多くの従業員を食べさせていけません。

その点、オペレーション改善、デジタルトランスフォーメーション系の案件は、規模が大きく、まとまった人数を抱えることができるのです。

そうした案件では、実行計画を立て、それにそって各タスクを遂行していくため、10人以上のスタッフが張り付くこともありますし、期間も2年程度を要することもあり、戦略案件と比べて大規模になりやすいのです。

デロイト、PwC、KPMG、EYの社風は似ている

社風については、基本、どこも実力主義であると同時に、自由がありそれぞれの裁量に任されているところは多いでしょう。

なぜなら、Big4の中で人材の行き来がとても多く(Big4の中で転職しているという意味で、4つのファームを経験している人さえいます)、文化的にも混ざり合っているのが理由です。

ただし、規模的には、デロイト→PwC→KPMG→EYとなりますので、規模が大きいほど、よくいえば仕組みがしっかりしており、わるくいえば日本の大企業っぽいところもあります。

また、どのファームもUP or OUT(昇進か、クビか)といった昔ながらの厳しいコンサル文化は消えていますので、他業種から入ってコンサルとして実力をつけていくには、とても良い会社だと思います。