公平と親切は相いれない

「世の中はなんて不公平なんだ」

「世の中はなんて不親切なんだ」

こういうこと、一度は考えたことがあるんじゃないでしょうか。

公平とは、 どんな人に対しても分け隔てなく接し、環境の不公平をなくし、差別せずに同一の尺度で測ることですよね。

一方で、親切とは、個々の人に寄り添うように接し、相手の感情に配慮して、マイノリティを助けてあげることです。

実は、公平と親切は相いれないものなんです。

アメリカでのポピュリズム

アメリカでは、民主党のオバマ大統領の時代に黒人やヒスパニックといったマイノリティに対して手厚い対応を行ってきました。従来、民主党というのは大きな政府を指向しているので、国が出来るだけ関与を行い、こうしたマイノリティを積極的に助ける政策を進めてきました。

しかし、追いやられてしまったマジョリティであった白人は、行き過ぎたマイノリティへの親切さに、とても不公平感を感じるようになっていったのです。そして、それが最終的にトランプの当選という形で結果になったと言われています。

トランプに投票した人のほとんどは、マイノリティへのサポートが必要だということに異論はないはずです。でもそれが行き過ぎてしまったということでしょう。

このように公平性と親切さというものは、相いれないという前提のもと、バランスを取っていくことがとても大切なのです。

MBTIにおける論理型は公平、感情型は親切を重視

ちなみに、MBTIにおける論理型は公平、感情型は親切を重視する傾向が高いです。MBTIについては、こちらの記事をご覧ください。

実は私のMBTIは、T(論理型)です。そのため、自然に公平性を重視してしまいます。

公平性を欠くような場面ではなければ、親切さはとても必要だと思います。一方で、特定の誰かに特別に親切にすることで、公平性が乱れてしまうときには、そうした親切はただの不公平に思えてしまいます。

また、確かに世の中は公平にはできていないと思いますが、それを是とも思っていません。

たとえば、恵まれない子供たちが海外にいた場合、彼らの個々人の生活がかわいそうだという感情移入の側面からよりも、なぜ生まれた場所のせいで過酷な目に合わなきゃいけないのかという側面から、世の中をより良くしたいと思っています。

公平と親切、あなたはどちらが好きでしょうか。

また、あなたの近くにいる人は、どちらが好きそうでしょうか。おそらく、その指向を読み取るだけで、その人が論理型か感情型かが分かるでしょう。