
総合系コンサルティング会社とは、戦略策定から業務改善及びテクノロジ導入の実行支援まで行うコンサルティング会社です。
そのうちの多くは、グループに監査法人を含んでおり、かつグローバルに活躍しています。主な会社は以下の四つです。
- デロイトトーマツコンサルティング
- PwCコンサルティング
- KPMGコンサルティング
- EYアドバイザリーアンドコンサルティング
今日は、これらの会社に就職・転職してみたい、そもそもこの会社ってどんなことをしているのか興味があるという方向けの記事です。
グローバルでは超ビッグネーム
そもそも、デロイト、PwC、KPMG、EYというのは、グローバルではとても知名度のあるブランドであり、たとえばアメリカの就職ランキングにおいて10位以内に入るような会社です(日本では知名度低いですが)。

これらの会社は、もともとは会計士たちがたくさん所属する監査業務から始まった会計事務所で、数々の統合を繰り返しながら、最終的にこの4つに収れんされてきました。
そして、20世紀後半から監査が飽和状態となってきたため、新たにビジネスとしてコンサルティングを手掛けるようになります。その後、エンロン事件などを挟みながら、今では、監査業務に匹敵するほどコンサルティング業務が大きくなっています。
これらの会社の社風を理解する上で、この監査業務が日本リージョンのグループに存在しているというのは、とても重要なことです。
監査法人のグループ会社という立ち位置
まず、グループ会社とはいえ、監査法人と同じグループとなりますので、業務を推進する上では、とても倫理観を伴った行動が要求されます。ビジネスにおいてもインテグリティを非常に重要視していますし、その他にも、株などの売買は当然ながら原則禁止です。
そのため、競合であるアクセンチュアや独立系のコンサル会社と比較すると、リスクテイカーというイメージはありません。
たとえば、アクセンチュアは投資込みでのコンサルを始めたり、クライアントと合弁会社を作ったりとPEビジネスのようなリスクテイクするビジネスを展開し始めているのに対して、これらの監査法人系は保守的であると言えます。
やっぱりテクノロジ案件が多い

デロイト、PwC、KPMG、EYは、戦略よりもオペレーション改善よりも、デジタル・システム案件が中心となっています。
なぜ、デジタル・システム案件が多いのかといえば、こちらの記事にもありますが、やはり総合系コンサルティングのビジネスの規模が大きいことが理由の一つです。
事業戦略立案、業務改善といった仕事では、多くて3~4人のチームで三ヶ月から半年くらいで完了してしまうため、規模が小さく、多くの従業員を食べさせていけません。
その点、テクノロジ案件は、規模が大きく、まとまった人数を抱えることができるのです。
テクノロジ案件では、構想策定、要件定義、その後の工程管理(PMO)に多くの工数を要します。それゆえ、多ければ十人以上がスタッフが張り付きますし、期間も2年程度を要したりしますので、総合系コンサルにとっては、デジタル・システム案件を多くすることは、理にかなっているのです。
ただし、最近ではSIerにも近しい業務を行なっているアクセンチュアやアビームのようにシステム開発自体は、開発部隊が小さいということもあって、あまり受注していません。少し前には、RPAの導入コンサルなどもやっていましたが、単価が見合わないので、いずれなくなるビジネスだと思われます。
デロイト、PwC、KPMG、EYでは社風が異なる
社風については、基本、一般的な事業会社と比べれば同じようなものですが、少しずつ異なります。
- デロイトは合理主義的でグイグイ
- PwCは人に優しくドメスティック
- KPMGは緩い感じでリスクテイカー
- EYは人数少なくこれからリスタート
このような印象を持つ人が多いです。
また、UP or OUTという厳しいコンサルの文化は消えてきており、現在はUP or STAY という感じです。
また、こちらの記事にも書きましたが、業容の拡大に伴い、一般的な会社になってきているというのが大局的な見方であると言えます。