
戦略コンサルは、商社や投資銀行と並んで人気のある職種です。総合系コンサルと比べれば、高給で激務なことは確かでしょう。今日は、そんな戦略コンサルの特徴を明らかにして、とりわけ総合系コンサルとの違いに着目していきたいと思います。
戦略コンサルに就職または転職したいと考えている人は、是非ご覧ください。
なお、これは私のみならず、戦略コンサルにいる知人や巷の情報を集めたものです。必ずしも人によって感じるところは違うかもしれませんが、凡そこんな感じだと掴むには十分な情報だと思っています。
内容としては、戦略コンサルのトップ3と言われるMBB(マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループ、ベインアンドカンパニー)に特化します。他にもATカーニーやローランドベルガーなどもありますが、まずはこの3社を見ていくことが全体把握においてよいと思います。
総合系コンサルと比べた場合の特徴
まずは戦略コンサルの全体的な特徴として、総合系コンサルと比べた場合にどうであるか、つまり戦略コンサルで共通的といえる特徴を示します。
まずは戦略コンサルの組織・仕事内容に関連した特徴です。
- 上下関係はフラットで風通しはよい(社内政治が少ない)
- 所属部署という考えは薄く、業界・ソリューションごとのプラクティスという緩い組織がある
- 戦略案件は少なくなってきており、実行フェーズを支援するオペレーション改善案件(業務改善やコスト削減、等)が多くなっている
- オペレーション改善案件では一年くらいクライアント先に常駐ということもある
- たまにDD案件にアサインされると期間が短く疲弊する
- ブランド力は強く、優秀な人材を引き付けることに成功している
- グローバルネットワークが強み、ITケイパビリティは弱い
- 海外駐在の機会は、学生が思っているほど存在しない
仕事内容について少し補足すると、総合系コンサルは戦略案件がほとんどなく、オペレーション改善案件も少なくなってきており、大半がデジタル・システム関連案件となっています。一方で、戦略コンサルは、戦略案件が少なくなってきており、オペレーション改善案件が増えているという状況です。
次に戦略コンサルの評価とキャリアに関連した特徴です。
- UP or OUTが徹底している(ダメな人をOUTする仕組みがある)
- 評価は比較的公平。ただし、上司に気に入られることも必要
- 管理者層では、360度フィードバックが徹底して行われている
- 多様な業界や案件を経験してジェネラリストとして育っていくことが多い
- 常時ストレッチが求められるため、戦うことに疲れて辞める人が多い
- 卒業生は事業会社の企画、ベンチャー、ファンドにいく人が多い
MBBのそれぞれの特徴

次に、今度は戦略コンサルのうち、マッキンゼーとボスコンとベインというトップ3のそれぞれの特徴を示します。
まずはマッキンゼーアンドカンパニーの特徴です。
- 上層部を外国人が占めており、クライアントも外資系企業に偏っている
- 社内の共通言語は英語。英語ができないとサバイブが厳しい
- 自分たちが世界一のコンサルファームという自負がある
- コンサルタントは1つのジョブに専任で対応する形を取っている
次にボストンコンサルティンググループの特徴です。
- 上層部は日本人が多く、その分、ドメスティックな文化がある
- 英語ができなくても比較的サバイブできる
- 自分たちが日本一のコンサルファームだという自負がある(人数的には戦略コンサルで一番大きい)
- コンサルタントは複数プロジェクトに並行でアサインされることもある
- プラクティスへの所属は、マッキンゼーよりも所属感が濃い
次にベインアンドカンパニーの特徴です。
- 純粋な戦略案件が多い(オペレーション改善案件は少ない)
- 人数少ないこともあり、アットホーム感がある
- 日本でのプレゼンスが低い分、グローバル戦略ファームのTOP3という意識が強い
- デジタルへの取り組みは、マッキンゼーでボスコンに比べてがやや遅れ気味
参考になればと思います。
なお、総合コンサルについてはこちらの記事をご覧ください。