
コンサル業界について、戦略系、総合系、IT系といったカテゴライズを良く耳にされる方もいるかもしれません。また、シンクタンクはコンサル業界に含まれるのか、その違いもよく分からないという人も多いかもしれません。
このブログでは、コンサルティング業界の様々な会社の立ち位置がよく分からないという人向けに、10年以上、中の人であるわたしが、解説していきたいと思います。
まず、日本最大のコンサルティングファームであるアクセンチュアについて、解説していきたいと思います。
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アクセンチュアとは
アクセンチュアは、言わずと知れた世界でも最大のコンサルティングファームです。日本においても、おそらく従業員数は最多であり、クライアントの数も最大規模です。
日本では、コンサルファームは一般の消費者に対してあまり名前は売れていませんが、アクセンチュアは知名度がけっこうあると思います。いわゆる四大監査法人のコンサルファームであるデロイト、PwC、KPMG、EYはイギリスやアメリカでは超人気企業ですが、日本でこそあまり知名度はありません。しかし、アクセンチュアであれば、特にテクノロジに関心のあるビジネスパーソンであれば、ほとんどの人は知っていると思います。
また、アクセンチュアは、いわゆる総合系の中では、テクノロジにかなり強いコンサルファームというのが、一般のコンサル界隈でのイメージです。
最近では、デロイトやPwCといった総合系コンサルファームのみが競合ということではなく、NTTデータやIBMといったSIerもアクセンチュアのメインの競合となってきています。
アクセンチュアは、コンサルだけでなくSIerも競合となりつつある
アクセンチュアは、10年くらい前からSIビジネス(要はシステム構築や保守)の拡大に注力してきました。ちょうどその頃に、以前はアクセンチュアの子会社であったアクセンチュア・テクノロジ・ソリューションズを吸収合併し、社内にもSEという職種の人たちが増えています。
SIビジネスに大きく力を入れるという戦略は功を奏したと思います。
なぜなら、その他の多くのコンサルティングファームは、どこかで「俺たちはSIビジネスはやらない、上流こそがコンサルティングなんだ」という高飛車な雰囲気があったからです。
そしてアクセンチュアは、他社に先駆けてSIビジネスを拡大したことで、急激な業容の拡大に成功しました。
なお、一般的にSIビジネスでは、構想策定や要件定義といった上流を取って、いかに後続のシステム開発や保守に繋げるかという点がビジネスの重要な要素となってきます。
なぜなら、システム開発や保守は金額規模がとても大きくなるからです。
新卒組を中心として、社内ネットワークが強固
マネージングディレクターの方々は、その他のコンサルティングファームと同様、SIビジネスでのし上がった人たちがけっこう多いといえます。
どこのコンサルファームもそうですが、昔は今よりもっと激務であり、アップオアアウトが徹底されていたシビアな時代でした。
それゆえ、その時代を生き抜いてきたマネージングディレクターの方々は、ビジネスマンとしてとても優秀な人たちであることは間違いありません。資料レビューなどでは厳しい人も多いです。
組織としては、新卒組(新卒からアクセンチュアで働いている人たち)を中心として、社内ネットワークが強固です。他のコンサルファームと比べて、アクセンチュアは昔から新卒を多く採用してきましたので、そうした文化が出来上がっていったといえます。
とはいえ、コンサルティングファームというのは、昔から人の出入りが激しい業界です。最近はその傾向も高まっていますので、そうしたカルチャーは薄れつつあるといえるでしょう。
今後のテクノロジ時代、アクセンチュアは第一線を走り続ける

こちらの記事にも書いていますが、コンサルティングファームはデジタル時代に突入しており、テクノロジ領域のコンサルティングはより重要性を増す(こちらを参照)と予想しています。
そして、現代は空前のデジタルトランスフォーメーションブームとなっていますが、テクノロジを軸に戦略から要件定義、システム構築まで担えるアクセンチュアの強みはさらに注目を浴びるものとなって、彼らの立ち位置はより盤石なものとなるでしょう。
デジタルトランスフォーメーションとは何かについては、こちらに書いています。
ちょっと変わった視点でいえば、Openwork のスコアも良いので、就職先としては、比較的よいということは間違いないでしょう。Openwork のスコアについては、コメント件数が少ない場合は信ぴょう性が高くない部分もあるかもしれませんが、概ね1000件以上のコメントが付いている場合には妥当性があると思ってよいと思います。アクセンチュアをはじめとして、総合系コンサルティングファームは概ね1000件以上のコメントが付いていますので、世間一般にはランキング通りの評価と考えてよいでしょう。
アクセンチュア以外にのコンサルティングファームについては、こちらの記事に詳しく書きましたので、是非読んでみてください。
また、これからコンサルタントを目指していたり、さらなるスキルアップを目指している方にはこちらの記事で是非、コンサル業界に10年以上在籍している私のおススメ本をご覧ください。
引き続き、皆さんのためになる記事を書いていきますので、応援よろしくお願いします!