【2020年度】コンサルティングの潮流

今日は、コンサルティングという仕事を生業とする企業がどのように生まれたのか、そして、時代を経てどのようにトレンドが変わってきているのかをお話します。

難しいの苦手だな~、簡単に教えてよ。

はいはい、そのつもりです!それではいきましょうー!

コンサルティングファームの創成期【フレームワーク時代】

コンサルビジネスのはじまりは、19世紀の終わりあたりと言われています。

当時、個人がアドバイザーのポジションで知見を提供し、報酬を得るようになったのが最初です。

その後、マッキンゼーなどでマービン・バウワーのようなスターが出てきて、徹底的な合理主義の考え方をベースに、売上最大化やコスト削減の方法論が編み出され、コンサルが一躍有名になっていきました。

高い情報収集力、ベストプラクティスに基づいたフレームワーク、数値をベースとした合理的な分析力により、成果を出していきました。

これを私はフレームワーク時代と呼んでます。

この頃はインターネットも発達していないため、クライアントとコンサルの間には情報の非対比性が存在していましたので、そこを上手くつかったビジネスと言えます。

1970~2000まではこうした情報の非対称性が、コンサルなどのプロフェッショナル集団の主たる武器であったことに異論はないと思います。経験に基づく知識がものをいう、いわゆるグレーヘアコンサルです。

コンサルティングファームの成長期・安定期【ERP時代】

1990年後半からは少しずつ様変わりしていきます。

経済と通信技術の発展から、多くの企業が業務効率化を推進する中、大規模ERP(SAPやEBS等)が登場します。

従来のフレームワークを用いた戦略策定やBPRといったものは依然として残っていましたが、ITがメインストリームにのし上がってきます。これをERP時代といいます。

そして、この頃にはインターネットが普及したことで情報の非対称性が減少していきます。

フレームワーク等の方法論のみならず、分析すべき情報もクライアント自身である程度グーグルなどで集められる時代になっていきました。

従来と同じ方法では付加価値が少なくなるため、戦略系コンサルは情報の分析の深さとスピードで勝負するようになります。

そのため、グレーヘアから若手の採用に切り替え、経験に基づく知識は一定のリーダーが担い、若手は一生懸命に分析するという方法で付加価値を探っていきます。

一方で総合系コンサルは、ITコンサルを軸にスケールしていきます。

コンサルティングファームの変革期【デジタル時代】

そして近年、グローバルレベルでの人々の生活スタイルは、デジタルで大きく変わってきました。

半導体技術の高度化によってサーバーの処理速度が劇的に上がり、そこからクラウドやAIといった技術が登場しました。

また、iPhoneの登場で人々とインターネットが更に近くなり、SNSの登場なども相まってデータが爆発的に増加しました。

そして、UberやSpotifyといった既存の業界のディスラプターも現れていきます。その点についてはこちらの記事に書いています。

こうした環境下から、新聞やテレビといった従来からのメディアの影響力が薄れる一方、ネットの影響力が増し、BtoCの企業を中心に顧客との接点を多様化するオムニチャネル化が進むとともに、大量のデータを分析する技術としてAIの活用が広告や小売や金融業をはじめとして進んでいきます。

これをデジタル時代と呼びます。

デジタルトランスフォーメーションについてはこちらの記事、デジタルとシステムの違いについてはこちらの記事に記載していますが、これまでのERP時代とは異なり、デジタルが全ての企業に浸透し、デジタルを中心に戦略を考えていく時代になったということです。

コンサルティングファームとしては、従来の戦略のみ、ERP導入のみでは食べていけなくなることが明白になってきたため、デジタル時代に乗り遅れないよう、どのコンサルファームもデジタル関連のソリューション強化を急務としています。

マッキンゼーやBCGでさえ、ERP時代にはシステムに注力していませんでしたが、デジタル時代ではデジタルに力を入れ始めています。

デジタル時代のコンサルティングファームの役目とは

デジタル時代になると、グーグルやIBMといったデジタルを扱う企業からは、最適なAIエンジンを積み、実用化に耐え得るパッケージ製品が出てくるでしょう。

コンサルタントは、そうしたデジタル技術を念頭に、デジタル戦略を描き、デジタルを業務に落とし込んでいくためにより実行支援に注力していくと思われます。

ERP時代とは異なり、デジタル時代にはデータアナリティクスも主要な支援項目となるため、データ収集やクレンジング、モデル最適化という一連のユーザーサイド作業を請け負っていくことも想定されます。

コンサルティングファームは、今よりもさらに、デジタルテクノロジを主体とした業務に進化していくことは、ほぼ確実でしょう。

もちろん、従来からある戦略策定や業務改善といった領域も残っていきますが、それらはデジタルと切り離されたものではなく、ほとんどがデジタルに立脚したものとなります。

こうした状況は、コンサルティングファームとソリューションベンダーとSIerの境目を今よりも更に無くしていくものと思われます。(コンサルとソリューションベンダとの関係はこちらの記事に書いています)

デジタル時代に生き残るファームはどこなのでしょうか。

これからも注目していきたいと思います。